痛風
夏は痛風が増える季節です。当院でもすでに数名の患者さんが痛風による関節痛で来院されています。患者さんに聞くとかなり強烈な痛みのようです。この強烈な痛みを避けるにはどうすればよいのでしょうか。
痛風は、血液中の尿酸が増えすぎて、尿酸の塩・結晶が関節などに析出し炎症を起こす病気です。痛みの起こる場所は足の親指の付け根が最も多く、続いて足首や膝などにもみられます。
夏に多い原因は『脱水』と『アルコール』といわれます。夏は発汗が増え脱水状態になりますし、のどを潤すためにビールを飲めば、利尿が進んでまた脱水が進みます。アルコールそのものも尿酸値をあげてしまいます。水分をしっかり取り脱水を防ぐとともに、尿酸値を上げないようにする食生活が重要です。
痛風の原因である高尿酸血症は生活習慣だけでなく遺伝的な要因もあるようなので、食事療法だけで改善するのは厳しいものがあります。痛風発作が起こったことがある方は、薬物療法も積極的に考えるべきでしょう。
また、最近では高尿酸血症は、高血圧・腎障害・心筋梗塞などの血管トラブルリスクを上げることがわかっています。このことについては別の機会に書くことにします。